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―敗戦からの経済成長― 第二の奇跡は、第2次世界大戦での敗戦後、廃墟から立ち直る過程から始まった経済成 長だ。1950年代には朝鮮戦争による特需が景気回復を支え、56年には経済白書が「も はや戦後ではない」とうたった。50年代には、白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫、60年代には カラーテレビ、クーラー、自動車が「三種の神器」と呼ばれ、人々が日々豊かさを実感する 時代がやってきた。国民皆保険、皆年金制度が始まったのも61年だ。後の首相、田中角 栄氏は73年に「福祉元年」を宣言した。日本がひたすら経済成長に専念できたのは、日米 安全保障条約を基本にして、冷戦構造の枠組み下で、米国に守られたことが大きい。ただ、 ベトナム戦争で疲弊した米国は、71年に金とドルの交換停止(ニクソン・ショック)に踏み 切る。日本も円切り上げや変動相場制の導入で国際収支の黒字是正を迫られる。73年 の第1時危機後、日本は戦後初のマイナス成長を経験する。80年代には、経済力をつけ た日本に対する米国の風当たりが強まり、日米貿易摩擦が起きる。85年のプラザ合意後 は金融緩和や景気対策が繰り返され、それがカネ余りとなって株式や不動産に流れ込ん だ。89年12月には日経平均株価は最高値の3万8915円をつける。しかしその後の不動 産融資規制や金融引締めなどで地価や株価は暴落し、バルブ景気は崩壊した。朝鮮戦争 が始まった50年からほぼ40年だった。 (日経新聞、「三度目の奇跡」参照)
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| 2012-03-21 12:12
| 社会経済
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